OB・OGインタビュー

験は未来に生きる、
学生のうちに色々なことにトライしてみてください

久松 凜名 さん

  • 株式会社 日立製作所
  • デジタルシステム&サービス統括本部
  • セキュリティリスクマネジメント本部
  • セキュリティ戦略企画部 プライバシー推進グループ SE
  • 一関工業高等専門学校
  • 2022年度
  • 未来創造工学科 情報・ソフトウェア系卒業

一関高専を選ばれた理由を教えてください

小学生の頃から親のパソコンを使ってタイピングの練習やゲームなどをすることが多く、ゲームクリエイターになることが一つの夢でした。もともとは地元の高校を選択していたのですが、高専を卒業している親戚から高専の話を聞いて「自分に合っていそう」と感じたことと、学べる内容に興味があり一関高専を選択しました。

未来創造工学科 情報・ソフトウェア系を選ばれた理由を教えてください

1年生の時に受講した「分野展開セミナー」で各専門分野の体験をし、情報系ではスクラッチを使用したゲーム開発を行いました。トライ&エラーの繰り返しだったので苦労もありましたが、時間をかけて一つの作品を作り出せた達成感と開発の楽しさを受けて、情報系で技術を学び作品をもっと作りたいと思ったのが情報系を選択したきっかけでした。

K-SECイベントへの参加経験を教えてください

SECCON Beginners CTF、高度人材育成講習会「サイバーセキュリティ演習」、KOSENセキュリティコンテストなどに参加しました。初めてKOSENセキュリティコンテストに参加した時は、1問も解けなかったのですが、セキュリティに興味を持つきっかけになりました。

学外のものでは、enPiT Basic SecCap*に参加し、専門科目「セキュリティ総論」を受講しました。日立製作所の夏季インターンシップでは、インシデント発生時の初動に行うログ解析演習と演習の改善検討を行いました。

セキュリティではありませんが、得意でない英語を克服しようと思い、高専英語プレコン*にも挑戦しました。

現在の進路を選ばれた理由を教えてください

セキュリティ分野の職業に興味を持ち、4年生の時に、インターンシップ先を相談した先生から、ちょうど日立製作所の夏季インターンシップがあると紹介されました。その日が応募期日だったのですが、急いで申し込み、参加することができました。コロナ禍の影響でオンラインではありましたが、2週間にわたりセキュリティリスクマネジメント本部で実務体験や、事業としてどのようなことをしているのかを学びました。その中で事業への興味とやりがい、環境の良さなど多くの魅力を感じ、現在の進路に進みたいと思いました。インターンシップ参加後も日立製作所の新卒向けイベントには複数参加し、先輩社員から話を聞くうちに、本格的に現在の進路を目指すようになりました。

現在の仕事内容を教えてください

昨年9月に配属されたプライバシー推進グループではプライバシー保護施策の展開や適用を推進するプライバシー保護諮問委員会を運営しています。その中で、事業部が実施する案件がプライバシーの観点から問題ないかを確認するリスクアセスメントの実施や教育、勉強会などを実施しています。

また、新人教育として実務の中での課題を取り上げ、解決をするためのシステム開発を行う実習も行っています。
業務に関連して、日本DPO協会のプライバシーホワイトという資格も取得しました。

現在の仕事で在学中の経験が役立ったことはありますか

実務の中でOffice製品を多く使用します。基本的な操作は高専の授業の中で習得していたので、プライバシーについて集中して学ぶことができています。実務の一部を自動化することが必要な時などにも、在学中に行った開発の経験が生きているなと感じます。
また、プライバシーを扱う上でも、セキュリティに関係することが少なくないので、理解がすぐできることも強みだと思います。

将来の目標を教えてください

これからも継続してプライバシーや技術について学び続け、様々な場面で活躍できる技術者になりたいです。そのために、今できることを確実にこなせるよう努力を続けていきたいと思います。

後輩に向けてメッセージをお願いします

皆さんには「勢い」を大事にしていただきたいです。私は高専に入ったことも、セキュリティや日立に興味を持ったことも勢いでした。勢いがあれば少しの継続につながり、新しい出会いからさらに継続に繋がり、いずれあなたの大きな力になると思います。
色々なことに時間をかけてトライできるのは学生のうちだけです。経験は未来に生きるので、失敗しても構わないと思います。さまざまなことにトライしていただいて、自分の大きな力にできそうなことを探してみてください!


*1 enPiT Basic SecCap
「実践的な」情報技術の教育プログラムの展開を目的とした、文部科学省支援の教育プロジェクトenPit(Education Network for Practical Information Technologies:「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成」)の連携校が提供する実践的人材育成コース。セキュリティ分野の最新技術や知識を、講義・演習を通して習得できる。
*2 全国高等専門学校英語プレゼンテーションコンテスト
全国の高等専門学校の学生を対象とした、英語によるプレゼンテーション技術を競うコンテスト。学生の英語表現力の向上や、学校間の親睦・交流を通して国際感覚豊かな技術者を育成することを目的として開催される。

高専のセキュリティ人材についての印象や期待すること

(株) 日立製作所
デジタルシステム&サービス統括本部
セキュリティリスクマネジメント本部
セキュリティ戦略企画部

興味を持って最新のセキュリティ動向を把握し、自己学習に積極的に取り組む姿勢が見られます。
また、何かを検討する際にプロトタイプを作りながらトライアンドエラーを繰り返すアプローチを採れる方が多いことにも、頼もしさを感じます。
高専で培った、アイデアを実現する力を活かし、問題解決に取り組むことを期待します。

ページ公開日:
2024/03/28

※記事内容はインタビュー時点(2023年11月~2024年2月)のものです。

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