高専教育の特色
高専教育の特色
国際的に通用する技術者の、育成認定専門教育プログラム“JABEE”への取り組みで高専が国際的な大学の教育レベルと同等であることが認証されています。
高専教育はここが優れている
一般科目には、数学、物理及び化学の基礎科目だけでなく、社会科学、語学、保健体育及び芸術を含んでいます。
基礎科目と専門科目は、5年間を通して効果的に配置されています。カリキュラムは、学生に勉強の進度の各段階に応じて理解力と問題解決能力が増すように作成されています。
高専は、高等教育機関にふさわしい実験・研究設備を備えています。学んだことを応用する能力を身につけるために、理論だけではなく実験と実習に重点が置かれています。さらに、インターンシップや工場見学により、企業等での就業体験も行われます。
卒業研究を通して、学生は、独立の精神を養い、創造性に富んだ技術者として開発設計を含めて研究する能力を育成しています。
産業構造の変化や現代の科学・技術の多様な進展などにも対応できるように、高専によっては情報デザイン学科、経営情報学科、コミュニケーション情報学科、国際流通学科、生物応用化学科などの新しい学科も設置されています。これらの学科では、それぞれの分野でユニークなカリキュラムの下に教育が行われています。
IT革命に即応したコンピュータ教育は、すべての学科で行われており、それぞれのコンピュータは、学内LANを通してインターネットに接続しています。学生は、インターネットを通して他の教育プログラムにアクセスすることができます。
高専では、地域産業界や地方公共団体等と連携して、効果的なインターンシップを実施しており、例年約8,000人の学生がインターンシップを経験しています。また、全ての学科でインターンシップを教育課程に取り入れており、単位化を進めるなど、一層の推進に向け取り組んでいます。
商船高等専門学校では、船長や機関長になるための訓練をしています。
一般社団法人日本技術者教育認定機構
JABEE Japan Accreditation Board for Engineering Education
「JABEEへの取り組みについて」
JABEE(一般社団法人日本技術者教育認定機構)とは、我が国の技術者教育の国際的な同等性を確保するとともに、技術者教育の振興を図り、国際的に通用する技術者の育成を通じて社会と産業の発展に寄与することを目的に、1999年に設立されました。学界と産業界の連携により、統一的基準に基づいて、大学や高専等の高等教育機関が行う技術者の育成を目的とする専門教育プログラムの認定を行っています。
政治、経済、産業のグローバル化がますます進展しつつあり、国際的に通用する資格認定が重要となっているなかで、高専においても積極的にプログラムの認定の取得に取り組んでおり、令和2年3月現在、39校56プログラムが認定されています。
なお、JABEEの認定を受けたプログラムは高専4、5年及び専攻科の教育レベルが国際的に大学と同等レベルであることが保証されるとともに、プログラム修了生は、国家資格である技術士補の資格が与えられることとなっています。
学位授与の円滑化
(独)大学改革支援・学位授与機構から新たな審査方式の認定を受けた専攻科を平成28年3月以降に修了見込みの学生に対して、新たな学位授与の審査が適用されるようになりました。
従来、専攻科を修了見込みの学生が学士の学位を得るには、(独)大学改革支援・学位授与機構による、修得単位の審査および学修成果・試験の審査を受ける必要がありました。
新たな審査では、各高専が(独)大学改革支援・学位授与機構から審査を受け、その適用を認められた専攻科に所属する学生が、新たな基準に基づく修得単位の審査と、「学修総まとめ科目」(修了研究等)の履修を行い、その「履修計画書」および「成果の要旨」を提出することによる審査を経て学位が授与されることになります。
新たな審査方式では、専攻科修了見込みの学生が個別に受けなければいけなかった学位授与のための試験を受ける必要はなくなり、学生は修了研究等に、より集中して取り組むことができるようになります。