国立高等専門学校の学校制度上の特色
国立高等専門学校の学校制度上の特色
技術創造立国を支えてきた高専卒業生たち。
そのめざましい活躍は、15歳からの早期専門教育が実証しています。
時代にふさわしい、実践的技術者を養成する高等教育機関
1950年代後半、我が国の経済成長はめざましく、それを支える科学・技術の更なる進歩に対応できる技術者養成の要望が強まっていました。こうした産業界からの要請に応えて、1962年に初めて国立高等専門学校(以下「高専」という。)が設立されました。
高専は、大学の教育システムとは異なり、社会が必要とする技術者を養成するため、中学校の卒業生を受け入れ、5年間(商船高専は5年半)の一貫教育を行う高等教育機関として、現在、51の国立高専があります。国立高専には、5年間の本科の後、2年間の専門教育を行う専攻科が設けられています。
高専では、幅広く豊かな人間教育を目指し、数学、英語、国語等の一般科目と専門科目をバランスよく学習しています。実験・実習を重視した専門教育を行い、大学とほぼ同程度の専門的な知識、技術が身につけられるよう工夫しているのが特徴です。特に卒業研究では、エンジニアとして自立できるよう応用能力を養うことを目的としており、学会で発表できるような水準の高い研究も生まれています。
制度創設 及び経緯 |
昭和37年度産業界からの強い要望に応えるため、実践的技術者を養成する高等教育機関として高等専門学校創設 平成3年度高等専門学校制度の改正(卒業後に称号〈準学士〉付与、分野の拡大、専攻科制度の創設) |
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目的 | 深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成する。 |
修業年限 | 本科5年(商船学科は5年半)、専攻科2年 |
入学対象 | 中学校卒業者 |
教員組織 | 校長、教授、准教授、講師、助教及び助手 |
教育課程等 | 1)一般科目と専門科目をくさび型に配当して、5年間一貫教育で、効果的な専門教育を実施。(卒業要件単位数は、167単位以上。ただし、商船学科は、147単位以上。) 2)1学級40人編成で、学年制を採用。 |
称号 | 高等専門学校卒業生は、準学士と称することができる。 |
学位 | 専攻科を修了した学生は大学改革支援・学位授与機構の審査を経て、学士の学位を取得できる。 |
技術創造立国にふさわしい、国立高等専門学校の制度
- 中学校卒業後の早い年齢段階から5年(商船学科は5年半)の一貫した専門教育
- 理論的な基礎の上に立っての実験・実習・実技を重視した実践的技術教育
- 少人数クラス編成、さらに教授、准教授、などの教育スタッフによるきめ細かな教育指導
- 卒業生に対する求人倍率約10~20倍、就職希望者の就職率ほぼ100%
- 卒業生の約4割が高専専攻科へ進学、又は大学3年次へ編入学。
- 中学校卒業段階の学生が入学
- 高校卒業者は高専への編入資格がある
- 高専卒業者は大学への編入の資格がある
- 高専卒業者は高専の専攻科に進学する資格がある
- 専攻科を修了して「学士」を得た者は、大学院への入学資格がある