共同教育
共同教育とは
外部との幅広い連携を行う「共同教育」とは、社会が希求する”職業教育”および”キャリア教育”に対応するだけでなく、高専教育の高度化・個性化を実践するものです。国立高専機構では、リアルな経験を通して学生に実践的なスキルを身に付けさせるとともに、学習に対するモチベーションを高めさせることを目的に、企業と連携した全国的な共同教育プログラムを実施しています。学校のカリキュラムだけでは体験できない高い技術レベルへ挑戦できるフィールドや他の高専生と協働して取り組むプログラムを提供しています。
オムロン株式会社との連携
オムロン株式会社と国立高専機構は、制御教育に関する我が国の学術および科学技術の振興ならびに地域の発展に寄与するため、ものづくりの現場で即戦力として活躍できる制御技術者の育成を目的に、必要な技術を身に付けるプロジェクトを展開しています。令和2年度にはオムロン株式会社から高専機構に多数のPLC制御装置が寄贈されました。
- 制御技術教育キャンプ
全国の国立高専から公募・選抜された学生を対象に、平成23年度から開催しています。これは、事前の自学自習と5日間の集中合宿(キャンプ)におけるPBL型実習により制御技術に関する高度な実践的課題に取り組み、将来ものづくり現場のリーダーとして活躍する自律的エンジニアを育成することを目標とするものです。 - PLC( Programmable Logic Controller )制御コンテスト
高専における生産システム制御技術の教育を充実させることは高専の今後の発展のために必須であると考えられます。本プロジェクトでは、PLCの開発言語国際標準化規格「IEC61131-3」に適応したPLCを使うことで産業界のニーズに応えるべく、高専の学生の制御技術教育に関するスキルアップを目指して、学生チームが各自で設定した課題を解決するシステムを試作し、コンテスト方式で競うことにより、PLCを中心とした生産技術の習得を目指すものです。
京セラコミュニケーションシステム株式会社との連携
京セラコミュニケーションシステム株式会社の事業の一部である、LPWA(Low Power Wide Area)とLOCAL 5Gの通信技術を題材に、令和3年度は、座学から実際にシステムを作りその成果を発表するまでの4回の通信技術講座を実施しました。
株式会社NTTドコモとの連携
情報産業における近年のキーワードの一つにIoT(Internet of Things)があります。
IoTでは、様々な物が通信機能を有し、相互に制御することができるようになり、今後、多様なデバイスやサービスが開発されていくと思われます。NTTドコモが高専生向けに提供する【IoTオンライン講座】では、IoT技術に関する座学とアクセス制御エンジンを活用した実践講座を実施しています。
コンテスト開催の協力
- ヤフー株式会社
「Open Hack U」や「Hack U KOSEN」はヤフー株式会社が企画運営する学生向けハッカソンでプログラムの開発やサービスの考案などの共同作業を行い、その技能やアイデアを競い合うコンテストです。共同教育では開催案内や参加者の取りまとめを行っています。
例年開催されている、全国の大学生から小学生までが対象の「Open Hack U」 には高専機構が後援しており、高専生招待枠が設定されています。また、高専機構が共催している「Hack U KOSEN」は全国の国公私立高等専門学校に在学(応募時)する高専生のみを対象としています。 - ヒーローズ・リーグ
ヒーローズ・リーグは、一般社団法人MAが開催する「つくる」を通じて、誰もがヒーローになれる開発コンテスト(リーグ)の集合体で、共同教育プロジェクトから高専生を対象とした「KOSEN賞」を用意しています。